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童話が教える投資
1. 赤ずきんちゃん
2. 裸の王様
3. 三匹のこぶた


童話が教える投資


ある村に小さな女の子がお母さんといっしょに暮らしていました。

いつも赤いフードをかぶっていたので、赤ずきんちゃんと呼ばれていました。

ある日、赤ずきんちゃんは、拾母さんに、森のはずれに住むおばあちゃんの家へのお使いを頼まれました。「決して、遭草しないで行くのよ」でも、赤ずきんちゃんは、途中出会ったオオカミに誘われ、おばあちゃんに花束も持っていってあげようと、花を摘みます。

おばあちゃんの家に行くと、おばあちゃんの様子が少し変です。耳は大きいし、お口は大きいし…。それは、ひと足先におばあちゃんの家に行き、おばあちゃんを飲み込んでしまったオオカミだったからなのです。

とうとう赤ずきんちゃんもオオカミにひと口で食べられてしまいます。満腹して寝てしまったオオカミの大いびきを聞きつけた狩人が、オオカミの持腹を裂いて取り出してくれたので、おばあちゃんと赤ずきんちゃんは無事でした。

『赤ずきんちゃん』に学ぶ投資の秘密

自分自身の未熟さに対する認識の欠如が過ちを生む!

赤ずきんは、「おばあちゃんをお見舞いしよう」という誠意を持っていたし、「お使い」という職務もよくわきまえていました。しかし彼女は、自分の欲望を満たしてくれる、信用できない狼の薦めにのり、道草をしました。

母親から適切な指示も受けていたにもかかわらずです。それだけではなく、不用意にあまりに多くの情報をオオカミに与えてしまいました。

オオカミが特定のターゲット(おばあさん)の身元と居場所を知り、彼女を飲み込む策略を計画・実行するのに十分なだけの情報を教えて、身内のものに被害をもらしたのです。

彼女の最大の過ちは、自分自身の未熟さを認識していなかったことです。

自分の限界をもう少し切実に自覚していたなら、そして、質問することを厭わなかったら、安易にオオカミの言葉を信じるのではなく、もっと注意したはずです。

しかし、彼女は自分自身の未熟さを自覚せず、自分の考えよりも、「おまえの言葉をよく聞こえるように耳が大きい」「おまえのことをもっと良く見えるように目が大きい」 と、いった相手の言葉を信じてしまいました。

もし赤ずきんが自分の未熟さを自覚しているなら、自分が良く理解できて納得させるまで、オオカミに質問をしたことでしょう。

少しばかりの単純な説明では満足せず、確かに自分のおばあさんであることを確認できるような質問をしたはずです。

たとえば、おばあさんは編み物が得意なら、新しい編み方を教えて、といった具合に。投資というお金の絡む世界では、あなたは赤ずきんになりやすいのです。投資や経済にはフリーランチ(ただ飯)は存在しないと、語り継がれています。

しかし、「あの会社が、銀行がやっているから大丈夫。」「リスクはありません。今がチャンスです。」と耳障りの良い言葉をささやく人に事欠きません。私たちも、欲深い性格が無いとはいえませんから、こうした甘いささやきに「ちょっとだけ」と、つい乗ってしまいがちです。

きちんとしたスーツを着て、きれいな店舗にいる人と話をするとそれだけで、相手のことを信用してしまい、必要の無い個人情報まで教えてしまうこともあります。

また、 「こんな基礎的な質問を聞いていいのかしら」「こんな素朴な質問をしたら笑われないだろうか」と、変に萎縮してしまい、自分の未熟さを隠してしまいます。

通常の一般常識どおりに、素朴な疑問をセールスマンに聞いていけばすぐ矛盾が暴露できるような質問をする人はわずかしかいません。自分の感覚のなかでちょっとした疑問がのこっているなら、納得するまで、質問を繰り返していくことが自分を守るためには必要なのです。



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