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童話が教える投資
昔、ある国に、非常に着道楽の王様がいました。
豪華な衣裳を一日に何回も着替えるのです。
ある日のこと、よその国からふたりの仕立て屋がやってきて、賢い者の目には見えるが、愚かな者には見えない衣裳を作ると申し出ました。王様は喜んで、彼らに仕事部屋を与え、作るよう命じました。
やがて、衣裳ができあがり、大臣たちは口々にその美しさを褒め称えますが、王様の目には見えません。けれども、見えない主言ったら、愚か者ということになってしまうので、同じように喜んで見せ、仕立屋たちに褒美を与えると、さっそく国民にもお披露目しようと、パレードを行いました。
その衣裳のことは国民たちも知っていましたから、沿道の人々は競って、王様の新しい衣裳を誉めそやしました。ところが、突然、ひとりの予どもが叫びました。「王様は裸だ!」
やがて、その声は、次々に広がり、とうとう全員の声となりました。 |
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『裸の王様』に学ぶ投資の秘密
利害のからまない者にしか、正確な情報は期待できない。
情報は誰が言ったかではない!なぜ言ったか利害の対立。
投資やお金のことを考える情報は「誰が何を言ったか」ではなく、「なぜそれを言ったか」を考えることが大切。
美味しい投資話をあなたに語る場合に、通常考えられるのは、
あなたにその投資商品を買わせることによって、手数料を得ることが出来る場合です。
セールスマンは誰かを説得して、商品を売って初めて手数料を得ることが出来るのです。
つまり、セールスマンにとって良い商品は手数料の高い商品であって、買う立場のあなたにとって良い商品である必要はないのです。
その商品を既に買って持っている人達も正確な情報はくれません。
もし、その人が自分の手持ちのその商品を語るのは、値段を吊り上げて売り抜けるためなのです。
この2つ以外の理由であなたに虫のいい話をする人は絶対にいません。
マスメディア情報は一見、利害関係のない良い情報に見えますが、一個一個の記者は投資の専門家ではない人たちです。
情報を操作するつもりの人間にとっては、マスコミ人は一番自分たちの思うように動いてくれる人たちだとみなされています。
マスメディア情報をみるときには、スポンサーは誰か、情報提供者は誰かということを考えなければいけません。
私たちは誰もが、信用のある立派な情報源を求めています。
しかし専門家を頼りたいという気持ちや、自分の見たいことを見たいという気持ちから、そこにある明らかなことが見えなくなってしまうことが多いのです。
一方、勇敢で洞察力のある純粋な人間「子供(自分の認識に正直)」は、組織の中で無視されるか、少なくとも愚直すぎるとみなされます。
民衆がじろじろ見る中を素っ裸で行進した王様のように、私たちはあとになってやっと、自分がいかに自分自身をあざむいていたかを知るのです。
よりまともな視点からの指摘に打ちのめされてやっと、自分が行ってきた自己欺嚇の大きさを知るのです。
情報が本当かどうかを見分けるのに、頼りになるのは、自分自身の常識的な反応と、しっかりした事実に基づく判断です。
誰がそれを言ったかではなく、そもそも彼らがあなたにそれを言ったのはなぜなのか、ということをいつも自問する必要があるのです。
知識や情報はおおきな力です。
だからこそ、偽りの情報はあなたに害を与えます。
情報に対して注意を払う以上に情報源については十分に考えなければいけません。
たとえそれが権威者やマスメディアの話であっても、情報源やスポンサーが誰であるかを慎重に考慮しないと、あなたも「王様の過ち」を犯してしまいます。
賢明な投資家は、情報の源を吟味し、その信頼性を考慮したうえで行動をとるのです。
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